「英語さえできれば、今よりも良い状況になるかもしれない。」 そう考えるひとは少なくないと思います。 だから、「英語をやり直したい。でも、何から始めるべきか?」と悩むひとも多いはずです。
いくつかの選択肢を紹介した後で、「英語の点数さえ良ければ1ランク上の大学に合格できたのに!」という後悔のあとで、TOEIC 795点、英検準1級合格までの私の道のりを紹介します。
英語をやり直す方法 ~多くの選択肢~
中学英語の文法から、やり直す。
最近の流行として、「中学英文法からやり直す」という本や動画が多いですね。時間と根性があるのならば良い方法と思います。しかし、多くの人がつまづいた段階がどこか?ということを考えると、5文型(SV,SVC,SVO、SVOO,SVOC)ではなく、who,which,where,whom,that などの関係代名詞であることを考えると、同じ箇所でつまづいてイヤになるのではないでしょうか?
さらに、文法書では、talk は自動詞のときaboutが付くが、discussは他動詞だけだからaboutが付くことはない。また、前置詞が for だとか to だとかを覚えて、言い換え表現はこれこれで・・・などと書かれています。 一度やってイヤだったことをもう一度やっても、イヤなものはイヤだから、同じように挫折する可能性が高いと推測します。
みなさんは、ちがうのでしょうか?
単語帳を覚える。
次に思いつくことは、単語さえ分かれば理解できるはずと単語帳を買ってきて覚えようとするひとが多いと思います。単語とその意味を延々と覚える修行と言うか苦行をする精神力があるなら良い方法ですが、たいていの場合、やめてしまいます。気晴らしに例文がついていたり、付属CDや音声ダウンロードで発音とともに覚えようとしますが、それでも、長続きはしない方に賭けさせて頂きます。
大学入試向けの英語問題集を解く
大学入試の長文は、読み物としても面白い文章を採用することで、出題した大学の風味が分かり大変面白いです。ただ、英語をやり直したいと考える人は、そもそも自信がないのですから、○○大学過去問題集や○○大学の英語という書籍に手が伸ばしにくいのではないでしょうか?
英検の過去問題集を買う
私個人としても、英語ができるひとからしても、とっても有意義な英語学習の方法だと考えています。なんと言っても、直近3回分の過去問題と音声データを無料でダウンロードできるのですから。
しかし、多くの人は、「英検なんか何の役にも立たない」という言葉を信じて始める気になれないという感じですね。学習して合格した人の多くは価値を感じるのですが、権威あるものや主流の価値を否定し破壊することを好む風潮の現代では、価値が分からない人にまで勧める時間と労力がもったいないと英検の話をするひとが少なくなった気がします。合格できなかった人の負け惜しみと言えば、私は合格したが価値が無いと断言できると熱く演説する人が多く、はっきり言って関わりたくないです。
金持ちや上流階級は、10代で合格して、次のステージの学習をしているようです。
TOEICの問題集を買う
日本人は、TOEICが好きですよね。有効期限が2年間だから英語力が維持できるとか、合否の2段階ではなく数字で成長を感じることができる。という謳い(うたい)文句でファンは多いです。
一般的に知られているTOEICは、LR(Listening と Reading 聞くと読む)だけで、TOEICSW(Speaking と Writing 話すと書く)を受けている人は少ないです。
TOEFLという留学要件の資格やIELTSという英語検定の方が値打ちがあるという説も有ります。私としては、とってもラッキーマンなら鉛筆転がしで満点が取れるので、受験する価値は感じなくなってきました。
もちろん、問題集を買って学習することは有意義です。ただ、お金を払って受験するのであれば、英検2級合格レベルの後をお勧めします。推しへのお布施として受験するのであれば、止めませんが。
英語学習の効果が出るまで、どれくらい待てるのか?
そもそも英語学習の効果が出た!と感じるときは、いつ、どのような状況でしょうか?
私の場合は、NHKニュースで英語が流れたときに少しでも聞き取れたときや、電車の中などで外国人が話す会話が少しでも聞き取れたときです。
3日なら待てる人
好きな洋楽の音楽を歌詞を見ながら何度も聞くことを薦めます。または、英語で話す好きな You Tuber の動画を繰り返し聞くことを薦めます。
1週間なら待てる人
らじるらじるというスマホアプリで、NHKラジオ英会話を聞くことでしょうか? テキスト代が割高と感じるでしょうが、毎日続けることで効果を感じるでしょう。
1か月くらい掛かってもOKなひと
本屋の英語コーナーでCD付きの書籍を立ち読みして、良いと感じるものを1冊買ってじっくりと繰り返すことができると思います。多くの本を買うよりも1冊を繰り返すことが大事です。英語の上達は、ひとづきあいのようなもので。多くの人の性格を理解するよりも、関心が持てる一人の性格を理解するような感じで1点集中が望ましいです。
1年掛ける覚悟がある!
英検準1級まで学習して、NHKニュースの副音声(英語)を聞くことを薦めます。
英語学習の効果とは なにか 理解されていますか?
英語の音が聞き取れること
日本語の50音と英語の26音は、共通する音が少なく、音域(音の高さ、周波数)も違うため、半分以上は日本語と全く異なる音を聞く努力が必要となります。また、日本語のように全体的に明瞭に発音するわけではありません。あまり重要でない部分は弱く不明瞭な音でごまかされるので、聞き取れないことが多いです。
聞き取れた単語を知っていること
聞き取れた単語の意味を知っていなければ、暗号と同じです。また、単語の意味を知っていても、単語の組み合わせで違う意味に変化していたり、知らない意味があったら、チンプンカンプンです。
知っている文型、文構造であること
今までに学んだことがある文型と同じカタチまたは近い形でないと理解できません。くだけた表現や言い回しまで知っていることは少ないはずです。 文章が長かったり、ちがう表現になっていたり、主語や目的語の一部が省略された場合は、想定した文章の形から遠ざかるため、理解できる確率が、どんどん下がっていきます。
聞き取れる発音で、知っている単語で、理解できる文構造での3条件
この3条件がそろって初めて、英語が理解できます。つまり、相手が投げたボール(会話)が、あなたの守備範囲(ボールに追いつける範囲、理解できる範囲)に来ないと英語を理解できません。
結論として、あなたが英語を理解できたと感じたければ、英語の守備範囲を広げる必要があります。
ということは、「英検なんて何の役にも立たない」とか「TOEICは有効期限が2年間だから英語力を維持できる」などという討論が、いかに無意味であるか! について理解して頂けたと思います。
どんな英語の資格であっても、相手が投げたボール(会話)に対しての、あなたの守備範囲(ボールに追いつける範囲、理解できる範囲)を広げてくれる必要な情報だからです。
英語の守備範囲を増やしていきましょう!!
TOEIC 795点までに、やってきたこと。
英語漬け (任天堂DS)を始める。
任天堂DS付属のタッチペンで英語書き取り、攻略範囲を広げていくというゲーム感覚で、数多くの英文に親しむことになり、英語の復習として役に立ちました。しかし、直結する英語資格がないため、ある程度で熱が冷めてしまいました。 近いうちにオールクリアを目指して続きをやるべきですね。
520点に到達した
任天堂DSにTOEIC対策のソフト(赤色)が有ったので買いました。TOEIC全体のイメージを10分くらいのミニテストでつかめる素晴らしい体験でした。 総問題数が少なかったのでオールクリアが出来ました。その喜びで2回くらい繰り返すことができました。
630点に到達した
3回目くらいのTOEICテストで到達しました。3回くらい繰り返したことで記憶が定着したことが大きかったと思います。1~2回くらいではわすれてしまうが、3回目からは記憶に残っていくものですね。
795点に到達した
新TOEICテスト730点攻略本を学習しました。その結果、守備範囲が増えたことが得点アップにつながりました。
英検準1級までに、やってきたこと。
英検2級に合格
高校卒業後の予備校生時代に合格しました。当時は前置詞の選び方について全く分かりませんでした。予備校の先生に昼休みに無理を言ってお願いしました。先生は嫌な顔もせず、すらすらと解いてくださいました。「辞書にも載っていないのに、どうしてそんなにスラスラ解けるのですか?」と質問しました。よほどの悲壮感が込められた声に同情してくださった様子で、「どこの辞書を使っているのですか?」と聞かれ、「○○です。」と答えました。すると、「捨てなさい!そんな辞書!△△を買いなさい!」
その辞書を即日買いに行きました。その辞書には、英検2級を解くための情報がすべて掲載されていました。その瞬間、大きく重い扉が開かれたような希望を感じました。(8月末の話です。)
正しい英和辞書を手にしているか!で学習の進み具合は天と地ほどに違いました。
12月に英検2級に合格できましたが、大学受験には間に合いませんでした。
英検準1級に合格
社会人になってからも、細々と英語の学習を続けていましたが、英検準一級にはかすりもせず一次試験でさえ、合格できませんでした。 しばらくして、TOEICの学習に移行しました。
英検準1級に戻ったのは、西真理子先生の本を読んだ後でした。この本のおかげで再び、合格を目指して努力する勇気が湧きました。 過去問題集を10回分以上古いものまで解いて覚えたことと、和泉有香先生の本を学習したことが決め手だったと思います。
いつかは英検1級をとりたい
英検1級は別格の試験でした。それもそのはず、英検準1級を合格した人たちが受験するからです。しかも、1次試験に合格するためには、その回の受験者の上位10~20%に入らなければならないそうです。(数字は公表されていないようです。)
過去問題集はプレミアがついて定価の数倍まで値上がりしていることがあります。つまり、過去30回分くらいの問題を「完全に理解できる英語力があること」を前提として、さらなる英語力が要求される難しいテストです。 私は、過去30回分の問題を集めつつありますが、解く方が追い付いていません。
<ご参考> You Tube で、いろいろと解説しています。
英語が苦手な方向けに、英語の苦手意識を無くすことを目的とした考え方を You Tube で解説しています。 弊サイトTOPページ「はじめに」というページの末尾の方に、You Tube へのリンクをご用意しました。そちらから、スライド付き解説動画をご覧いただければ幸いです。